
小惑星探査機「はやぶさ」の後継機として「はやぶさ2」を考えていますが、さらに高度な小天体サンプルリターン・ミッションを検討しています。これを「はやぶさ2」と区別するために、「はやぶさMk2(マークツー)」と呼んでいます。Mk2とは、モデルチェンジをしたという意味です。(この「はやぶさMk2」のアイディアにヨーロッパの研究者が興味を持って、日欧共同でミッションを検討したことがあります。そのときのミッション名は「マルコ・ポーロ」でした。)

<ミッションの概要>
「はやぶさ」では、S型小惑星であるイトカワの探査を行いました。「はやぶさ2」では、C型小惑星の探査を行う予定です。それに続く「はやぶさMk2」では、より始原的なD型の小惑星かガスや塵を噴き出さなくなった彗星(涸渇彗星核)の探査を計画しています。このような天体は、地球軌道からより遠くにある傾向にあるのでイオンエンジンを増強する必要があります。イオンエンジンを増強すると、より多くの電力が必用になるので、大きな太陽電池パドルが必用になり探査機が大型化します。大型の探査機を天体表面に接近させるのは危険ですから、表面物質を採集するためには、長い“足”が必要になります。また、地球に戻ってくる速度も速くなるので、より高温に耐えることができるカプセルも必要です。このように、「はやぶさ」をかなり改良しなければなりません。
また、大型の着陸機や「はやぶさ」のときのミネルバのような小型の着陸ロボットの搭載も検討しています。母船からの観測、大型着陸機や小型着陸ロボットによる表面調査、そして、表面物質を地球に持ってくるサンプルリターン、これらすべてを行うことで、太陽系の誕生当時の情報を持っていると思われている天体を詳細に調査することができます。

<探査対象天体>
「はやぶさMk2」の探査対象天体は、現在、検討中ですが、例えば、涸渇彗星核であるウイルソン・ハリントンという小惑星が有力な候補の1つとなっています。(図で、青色の軌道は惑星軌道で内側より水星から木星、また緑色の軌道がウイルソン・ハリントンの軌道です。)

